樹の上の箱舟

彷徨えるするがさんの、明日はどっちなんでしょう。

見て損ばかりの映画

最近、チャ-ルズ・ブロンソン(知らない人は「う〜ん、マンダム」の人だと言えば・・・わかんないか)主演の映画とか少林寺三十六房とか、昔懐かしのDVDを見る機会が多かったのですが、昔の映画で名が残る映画は、やっぱり名作ばかりです。たまには、名作つか迷作なのも混じってるけど、でもそういうのでも大概面白い。

基本、映画というのはどんなつまらない映画だって、よく探せば見るべき点があるものなんです。例えば、「アルマゲドン」、あれ見ると苦笑いしか出てこないんだけど、ブシェミさんのウザい演技だけは光ってました(炭鉱チームの一人で、散々仲間の足を引っ張った挙句に縛り上げられ、地球に帰ったらちゃっかり英雄扱いされてた人)。

でも中には、棒にも箸にも引っかからない、そんなしょーもないダメにダメを重ねたダメ映画もあって、そういう映画はなぜか前評判とネームバリューだけが高いので、極めて危険性の高い地雷になりうる事が多いのです。

最近では「戦国自衛隊1549」と「日本沈没」がそれに当たります(私が見た中では)。

戦国自衛隊1549の致命的な点は、なんといってもそのシナリオのマズさがあります。戦国時代に近代兵器を持ち込んで、実際に戦ってみたらどうなるのか?というのが、あの映画の本来の趣旨であるはずなのに、1549はまずその前提を覆します。戦国時代に行ってみたら、信長も近代兵器を持ってたりするので、がっかりですよ。自衛隊全面協力のもと、撮影に及んだのも売りの一つですけど、大規模な合戦シーンがないので、ヘリがそこらへんうろうろして、装甲車が大門に突っ込んだ程度しか記憶に残らなかったのもダメな理由。

そして最大のダウトは、ハッピーエンドで終わってしまうところ。戦国自衛隊は、ハッピーエンドなんかで終わってはいけない映画なんです。歴史に抵抗し、そして悲しく散っていくからこそ心に残る映画なんです。それをなんですか、あれは。拍手喝さいで終わるって、一番ありえないでしょうに。そういう映画が作りたいなら、別の題材選んでくださいと心底思いました。とにかく、徹頭徹尾見るべきところがない映画でした。それに比べたら、TVスペシャルで放送した関が原の戦いの、なんという面白さ。

それと「日本沈没」。あれを見て感動したという人いるのか?感動した、という人がいたら、今すぐ元祖の方見たほうがいいです。草薙版の方がぬるすぎてもう二度と見れなくなります。そもそも、「日本沈没」という映画は、救いがあっちゃいけません。日本列島が沈没する、外国に逃れられるのはわずかな人数のみ、という絶望的世界観と、そこに生きる日本人の観念を描いた哲学的SFなんです。燃えさかる東京湾、逃げ惑い、次々に炎にまかれて命を落とす人々の姿を、歯を食いしばりながら見つめる、そんなどうしようもない緊張感こそが、日本沈没と言う映画には不可欠なのです。

さて、草薙版のにはそういうシーンがありましたか?非難する人々は逃げ惑うんじゃなくて、列を成して黙々と歩いているシーンばかりだったでしょ。壊滅する渋谷の町に、人はいましたか?避難済みなので誰もあそこでは死んでませんね。避難する人々の列に、大津波が襲って来るシーンがありましたが、それからどうなったかまでは描いてませんね。正直、街が壊れたとか水没したとかじゃ、日本が沈没するという異常事態はいまどき描いたとはいえないでしょう。そこらへんにある怪獣映画だって町のひとつや二つ灰にしてますしね。

あの映画で唯一記憶に残った場面は、草薙君が起爆したN2なんちゃらが爆発し、とんでもない大きさの水柱が何本も立つ、あのあたりくらいです。人間が出ているシーンはなにひとつ見るべきところがありませんでした。主人公とヒロインがぼそぼそと何しゃべってるか全然聞こえないし。

まぁ、あえて上記の2本を槍玉に挙げて書きましたが、それぞれ、人気俳優がぞろぞろ出てきて、それだけで満足、と言う人もいるだろうから、その点まではマイナスとはいいません。しかしそれだけの人間を出演させて、何億円もお金をかけて、できあがったのがあの程度じゃ、幸せになる人はそれこそ配給者くらいでしょう。もちろん、上記の2点だけじゃなくて、他にもそういう映画は履いて捨てるほどあります(特に邦画にそれが顕著)。日本の映画鑑賞料金は世界的に見ても高いそうだけど、そんな高いお金を払って観に来る人の為にも、作るべき映画の本質というのをまず見極め、製作者が一丸となって最高の作品を作り上げたと自信を持っていえるような、そんな心に残るような映画を観たいのです。

ダメ映画にはダメ映画の楽しみ方ってのもありますが、それはあくまでネタとして楽しむのであって、そうじゃなくて真面目に映画を作って真面目に映画を観て、思わずパンフレットを投げ捨てるような結果を招くのは、いかがなものでしょうね。

・・・ん〜、なんか感情的になりすぎて、訳判らん文章になってしまったな・・・もうやめ><

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この記事のコメント

昨今の邦画ってなにか規制でもかかってるのかというくらい、ぬるいです。

リメイクとかはまぁいいんだけど(昔からやってる事だし)でも製作段階でこれはダメだろう、となんで誰も言わないんだろうね。椿三十郎のリメイクなんて、三船敏郎と肩を並べるような俳優じゃないとそもそも成り立たない世界な訳で。

あと、三丁目の夕日もそうだけど、昔懐かしな映画を今作ってもどうしたってリアリティにかけるよね。それなら昭和30年代に作った映画とか寅さんとか見れば良いだけなんだし。

しかし今は、そういうのでもヒットしてしまうんだから、我らのようなコアが何言ったって仕方がないのかもしれません。

これからはもうそういう映画に馴染んでいくしかないのかもね。
2009-01-20 Tue 00:32 | URL | ベール [ 編集]
最近は悲劇を嫌ったり、実写にする必要性のないものまで映画になったりしてグダグダがおおいよね。
テレビドラマもそうなんだけど、昔の慣例をなぞるだけとか、挑戦してみた!といった昔のような熱気が伝わらない作品がおおいよね。
必殺仕事人2009とかね・・・
それ以前の演出の凄さと比べたら・・・
と、愚痴ってみた
2009-01-15 Thu 12:17 | URL | ヾ( ・w・)ゞ [ 編集]

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